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Kera
前回記事にした【フェンダー・ジャパン・ST-62 VSP】モデルの記事が好評だったので、その続編の記事を書こうと思いながらちょっと時間が空いてしまいましたが、その続編の記事になります。
先ずはフェンダー・ジャパンについてのおさらいです。
パート1については下記の過去記事をお読み頂ければと思います。
【フェンダー・ジャパン】に関して簡単に説明しますと1970年代以降、日本国内にはフェンダー社のコピー品(海賊版)のモデルが乱立し、主な製造元の東海楽器製造に対して訴訟を起こして販売停止にまで追い込むも、その他のメーカーもかなりの数が有り、完全にそれらを抑え込む事が出来ないと判断したために自らが日本においてギターの製造販売をする道を選び当時のフジゲン等と手を組んでフェンダー・ジャパンというブランドを立ち上げた様です。
【フェンダー・ジャパン・ST-62・VSP】に付いて軽くご紹介します。
以下フェンダー・ジャパン公式サイト(現在は閉鎖)から、一部抜粋。
仕様: Fender Japan / Stratocaster ST62-VSP
ヴィンテージ・ギターでも人気のある’62タイプのストラトキャスター。
ボディ材には厳選されたアルダー材を2ピースのラッカー・トップコート・
ボディにし、 ヴィンテージサウンドを忠実に再現した新開発の
アルニコ・マグネット・ピックアップ、 スチール・ブロック・トレモロ、
アッセンブリーもUSAパーツを採用した まさにヴィンテージ・スペシャル
な’62ストラトキャスター。BODY:ALDER 2P
NECK:MAPLE
GRIP SHAPE:OVAL TYPE
SCALE:324mm
FRETBOARD:ROSEWOOD
FRET:21F VINTAGE
RADIUS:184R
NUT WIDTH:42mm
CONTROLS:1VOL,2TONE(CTS)
っという様な内容で、これを本家のフェンダーUSAで買おうと思ったら多分このギターの3倍程度のお値段になるのかと思われます。
実際にこのギターを購入しようと思った当時、既に本家のフェンダーから『アメリカン・ヴィンテージ』なる機種が発売されていましたが、そのお値段は確か30万円オーバーだったと記憶しています。
っと、ここまでは以前の記事の引用が殆どですが今回はこの【フェンダー・ジャパン・ST-62 VSPモデル】を購入してから改造をした記事になります。
セイモアダンカン・YJM FURYに交換。
最初の改造はピックアップの交換でした。
当時このギターを買う時に、同じくフェンダージャパンから発売されていた『イングヴェイ・シグネイチャーモデル』も店頭に並んでいましたので、それもついでに試奏をさせてもらったらこれがかなり良いサウンドでした。
ですので、購入した時点でそこの楽器屋さんのリペアでピックアップを【YJM FURY】にリア・フロント・ネックと全て交換してもらっての納品になりました。
しばらくはその改造のみでこのギターを弾いていましたが、去年購入したエフェクターの『FULLTONE・OBSESSIVE COMPULSIVE DRIVE』
を購入してから、ネックのピックアップで弾くと、ちょっと音がこもってしまいまして弾いていて気持ち悪かったのでピックアップの交換を思いついて、新たなピックアップ探しを始めました。
『FULLTONE・OBSESSIVE COMPULSIVE DRIVE』に関しての記事は次回アップ予定です。
K&T・スラブキングに交換。
そしてなんやかんや調べた上で、やはり現在所有しているJVシリアルのフェンダージャパンのピンクのギターにつけたK&Tのスラブキングのサウンドがかなり良かったので、多分このギターにも合うのでは?
って思い、値段的にはちょっと高いピックアップでしたが、K&Tのスラブキングを購入しました。
フェンダージャパンのJVシリアルの過去記事は下記です。
1983年製・JVシリアルの「フェンダーJAPAN ST-62」ストラトキャスターに「K&T・スラブキング」をマウントしてみました。
値段に関してはあまりよく覚えていませんがたしか税込みで10万円少々のお値段だったかと思います。
(リア・フロント・ネックの3個セットのお値段です。)
このK&Tというピックアップはあまり市場には出回っていないピックアップで、購入出来るのは老舗の楽器屋さんの【ミュージックランドKEY】さんか渋谷の【フーチーズ】さんで買えるかと思います。
(フーチーズさんの場合は単品で売ってくれるかは不明。)
また最近では楽天市場にも出店しているみたいです。
このK&Tのピックアップは一部の方には有名なピックアップで、現在のエレキギターのピックアップはほぼ全てのピックアップが機械巻きで製造されていますが、K&Tのピックアップは全て完全に手巻きでの製造で一つのピックアップを作るのに2時間ぐらいの製造時間が掛かる様ですのでお値段が高価なのは正直言って仕方ないのかも知れません。
詳しくは下記のK&Tの公式ページをご覧下さい。
K&T
このK&Tのピックアップは、過去に【ミュージックランドKEY】さんが国内でもトップクラスのギターの製造技術を誇る『crews maniac sound』さんとのコラボで、KEYさんのオリジナルのギターを作っていますが、そのモデルを購入した時に弾いていたので、そのサウンドの確かさは自分の中で良いと思えるサウンドでした。
残念ながら、そのギターは訳有って売ってしまいましたが、今思うと売らなければ良かったと後悔しています。
その後ピンクのJVシリアルのフェンダージャパンのストラトキャスターにシングルコイルのピックアップをマウントする際にKEYのスタッフで懇意にしていた方に相談したら、その方がK&Tのピックアップが良いのでは?
って言われて、中でも【スラブキング】がお勧めです。
っとの事でしたので、勧められるがままにK&Tのスラブキングをマウントしましたがそれが当たりで、とても良いサウンドでしたので、今回も同じくスラブキングをマウントしました。
今回はKEYさんで購入しましたが、リペアは別の工房で頼もうとおもいネットでリペアショップを探して何軒かに問い合わせをして、対応も良かったしそこのリペアショップのサイトを見てみたら結構な数のリペアをしていたので、そこに購入したK&Tのピックアップを持ち込んでリペアを依頼しました。
こういう良いピックアップをつける時は
ピックガードのノイズ対策もしっかりした
方が良いですね。
これは個人的な主観なのですが、K&Tのピックアップって、自分は基本、ギターはオーバードライブ等で歪ませて弾く時が多いのですが、あまり良いピックアップでないと、歪ませた時にハイを出すセッティングにすると、耳にキンキンと来るピックアップが多い。
ですが、K&Tのピックアップはその耳につくハイの音が心地良いサウンドで、普通のピックアップだとアンプの方でハイを絞って弾く場合が多いのですが、(特にマーシャルのスタックアンプ等。)K&Tのピックアップに関してはハイのサウンドが耳に痛いという事は無く、気持ちよく音が歪んでくれてハイやプレゼンス等のつまみを目いっぱいにしても決して耳に痛いサウンドは先ず出ないです。
セイモアダンカンの【YJM FURY】をマウントしていた時は、ハイのつまみを絞って弾いていて丁度良いぐらいでしたがK&Tの場合はそういう事も無くハイのつまみは普通にMAXにしていても耳に痛いサウンドが出ないのが特徴ですね。
かと言って、音がこもるという様なサウンドでは無く、きちんとハイの音域は出ているのですが、何故かハイの音が耳に痛い音が出ないのが不思議なピックアップです。
正直、お値段はそれなりにしますので、誰にでもお勧め出来るものではないのですが、スタジオやライブ等で大音量でギターを弾く時にこのピックアップは本当に良いサウンドを奏でてくれますので、お勧め出来るピックアップですね。
そんなこんなでピックアップを替えてこれでもう改造はしないで良いかな?
なんて普通にギターを弾いていました。
この【フェンダージャパン・ST-62 VSPモデル】は電装系は全てUSA製なのでピックアップを変更すれば、もうほぼサウンドはUSAのフェンダーのストラトキャスターとブラインドテストをしたら、多分ジャパンなのかUSAなのか分かる方は居ないかと思われます。
よく『フェンダージャパンはフェンダーに非ず。』
っていう方も多いと思いますが、それは弾いた事の無い方か、安いフェンダージャパンの製品を弾いての事だと思います。
個人的に思うのはフェンダーでもメキシコ・フェンダー等の物よりもやはりメイドインジャパンなだけあって製品の造りは非常に良いので、そのギターの電装系をUSA産の物にしてしまえば、当然サウンドは良いに決まっていますよね。
って個人的には思っています。
何故そういう風に言い切れるかと言いますと私は過去、70年代のフェンダーから上位機種のフェンダーカスタムショップのギターも数台所有していた経験から、フェンダーのギターのサウンドは分かっているつもりです。
その経験からフェンダージャパンの製品でも上位機種のサウンドはピックアップさえ替えればフェンダーUSAの製品にも負けていないサウンドだと思っているからです。
話しは少し脱線しましたが、やはりK&Tのピックアップはそれぐらい良いサウンドをしています。
Mighty Mite USA ネックに交換。
そしてしばらくはこのセッティングでギターを弾いていましたが、ある日ふと思ったのがこのギター…
メイプルネックにしたら良いんじゃない?
なんて思って、早速ネットでネックを探してみましたが、ネック単体って本当に高い。
デジマートなんかを見てもメイプルネックを探していると大体安くても2~3万円しますから。
で、ヤフオクでネックを探していたら新品の【Mighty Mite USA】のネックが売っていたので、ST-62 VSPの寸法を測ったらピッタリでしたので早速ポチっとしました。
そして届いたのがこちら。
ただこのネックはフェンダーライセンスの商品では有りますが、やはりギターに合わせてフレット等の調整をしなければならなかったので、今回もK&Tのピックアップの交換でお世話になった工房に購入した【Mighty Mite USA】のネックを持ち込んでリペアを依頼しました。
ただ、ナットが多分牛骨ではないと思いましたので思い切ってブラスナットに替えてもらいました。
そしてペグはGOTOHのマグナムロックのSG381-MGT-AB07-L6-Chromeを付けてもらいました。
そして完成したのがこちらです。
そして仕上がった時に早速スタジオに持ち込んで弾いてみましたが、もうこれが本当にナイスなサウンドでした。
ヘッドのロゴは遊びで『Gibson』のロゴを貼っています。
まあ結果的に、最初にこのギターを買った時は10万円程のお値段でしたが、最終的にリペア代金も含めますと大体30万円超のお値段になってしまいました…。
まあこれを高いとみるか安いとみるかはその人次第ですが、個人的には最初からフェンダーUSAを買っておけば良かったかな?
なんて軽く思いながらもこのギターのサウンドにはとても満足しています。
これは正直分からないのですが、多分スタジオにフェンダーUSAのストラトキャスターを持ち込んで引き比べても、多分ですが遜色のないサウンドになっているかと思っています。
まあこればかりは本当に引き比べないと分かりませんね。
まあしかし、本当に今回のこのギターに関してはちょっとお金を掛けすぎた感は有りますが、スタジオでこのギターを弾いているとそんな事はどうでも良いと思えるぐらいにとてもナイスなサウンドのギターになりましたか?
個人的に思うのはフェンダージャパンが消滅して少々残念な気もしますけど、もうこれ以上はギターを買うつもりはないので正直どうでも良いのですが…。
今日は【フェンダージャパン・ST-62 VSPモデル】の改造編の記事でした。