Kera
以前記事にした『銀行カードローンが怖い本当の理由。』で書いた様に2015年までは減少していた自己破産者ですが、2016年から再び増加傾向にあるという様に記事にしました。
その原因の一つに銀行カードローンの存在が有ると言われています。
銀行カードローンに関しては以前の記事の『銀行カードローンが怖い本当の理由』をお読み頂ければお分かりになるかと思われます。
そして今回は表題の『自己破産』の件に関しての記事となります。
先ず、『自己破産』に関してですが、私の知っている方の中でも自己破産をした方が5人ほど居ます。
何故こんなに知っている方の中に自己破産をした方が多いのかというと、以前、勤めていた会社の取引先の社長にとても豪快?な方が居ました。
よく食事や酒席をご一緒させて頂いた中小企業の社長さんなのですが、その社長さんはバブル期の年収は5~6億円という高収入。
その社長はバブル期に様々な業態の事業を次々に展開していき、その事業の収入だけで年収が5~6億円有ったそうなのですが、人間というのは欲が深い生き物なのか?
その事業だけを展開している分には問題がなかったらしいのですが、その社長のお話しを聞いたら失敗の原因はバブル期のゴルフ場建設事業が原因だと言っていました。
バブル期というのは皆さんご存知の様に、銀行がとにかくお金を貸したくて仕方のない時期でしたし、ゴルフ場の会員権なども高額で売買されていてゴルフ場の会員権も資産と見なしている方が多かった。
私の知り合いでも現在では平日にラウンドすると会員以外のビジターがプレイしても1回のラウンドで昼食代も入れても5~6千円でプレイ出来るゴルフコースが有ります。
バブル期はそんな都心から片道2時間以上で、コース自体もそんなに良いゴルフコースでもないコースの会員権が500万円ほどしたとか?
(現在の価格は5~6年前に聞いた時は10万円ぐらいになっているとか?)
そんな時代ですから当然、山の奥深いところで明らかにゴルフコースに相応しくないような立地でも、山を切り開いて無理やりゴルフコースを作っていた時代なのですが、そんな時期に、その社長にもゴルフコースを作るための出資の話しが持ち込まれたらしいのです。
で、結局、その社長は自社ビルや別荘などを担保にして60億円ほどを銀行から借り入れて出資したそうです。
(本当は100億円オーバーの借り入れだったという話しも?)
結果、それだけのお金をつぎ込んだにも関わらず、バブルは無残にも弾けてしまい、ゴルフ場の開発は頓挫してしまい、結果、残ったのは60億円とも言われる借金のみでした。
ただ、その社長が結構なくせ者でして、銀行に金を返すように迫られてもビクともせずに、言い放った言葉が『担保にしている物件を処分して返済に充ててくれ。』。
との一言だったとか?
そして『俺はもう自己破産するから後は好きなようにしてくれ』。
と銀行の担当者や支店長にまで言い放ったそうです。
そして自分で起こした会社も倒産させると言い出したのですが、そうしたら困ったのが銀行。
銀行としてはその社長の会社を倒産させる事は即ち銀行が不良債権を抱えるという事なので、そこの銀行もその社長の会社を倒産させる事に躊躇したそうです。
そしてバブルが崩壊してから約10年程経って、銀行も不良債権としての処理が出来るようになったので、ようやく銀行から
『もう自己破産してもかまわないですよ!?』。
とのお許しが出たらしく結果10年越しで晴れて自己破産出来たようです。
この社長に聞いたお話しでは、ここまで金額が大きくなると、勝手に自己破産するというのは容易ではないとの事で、債権者であるはずの銀行が自己都合で、『お願いですから破産の手続きを待って欲しい』との申し出が有ったそうです。
尚且つ借金に関しては内々のお話しですが返済はしなくていいからとにかく破産の手続きは待って欲しいとの一点張りだったそうです。
まあ、この社長のお話しならばまだまだ色々なお話しがあるのですが今回、表題の件から少し離れてしまうのでここで一旦終わりにします。
そしてここからが私が自己破産した方とお知り合いになった経緯ですが元を辿ると先ほど出て来た社長が発端でして、その社長は自称『自己破産請負人』というような肩書?
で、自らの体験を元にして事業に失敗した方や、様々な事情で借金が返済出来なくなった方がその社長の元に相談に来るというような事が多くなり、その社長とのお付き合いの中で、私もそういった『自己破産』をした方とお知り合いになって、ちょっとしたお付き合いをする様になったからです。
私の知っている方は全て事業の失敗をした方なので、基本その社長に相談をしてから大体3~4ヵ月で破産手続きが完了して『同時廃止』も認められて『免責』の許可もおりたとか。
自己破産というのは基本的に認められるケースが多いようですが、この『同時廃止』と『免責』というものが認められないケースは結構あるようです。
自己破産は出来たとしても『同時廃止』と『免責』の許可が取れないと借金は完全には無くならないという事です。
(詳しいことはググれば膨大な記事が出て来ます。)
私は自己破産には詳しくはないので、その社長から聞いたお話しの受け売りなのですが、基本的には『同時廃止』が認められればその後は『免責』の許可もおりるらしいのです。
ですが中にはそれらが認められないケースも少数ですが有るみたいですね。
どの様な場合にそれらが認められないかというと、借金の内容が遊興費などやギャンブルで作った借金などらしいです。
簡単に言うと自分の遊びでキャバクラなどに通って作った借金であるとか競馬やパチンコなどで作った借金みたいです。
ただその社長が言うにはそれらの借金でも、腕の良い弁護士を雇えばほぼ同時廃止と免責は許可がおりるらしいです。
ただ、腕の良い弁護士というのは基本的にお金が掛かる。
なので一般の方が上記の遊興費などで借金を作って返済が出来なくなった場合に、その腕の良い弁護士を雇えるかどうかというのは金銭面で少々疑問が残りますが?
(個人の自己破産手続きの場合で腕の良い弁護士を雇う費用はその社長さんから聞いたお話しでは60~80万円ほどの費用が掛かるらしいです。)
私の友人にも以前記事にした様に現在、借金で苦しんでいる方も居ますがその友人は現在どうなったかは分からないです。
というのも、その友人から私に借金の申し込みが有った時点でお付き合いを止めてしまったからなのですが、多分、プライドの高い方なので、未だ借金生活からは抜け出していないと思われますが?
そして表題の件ですが、自己破産というのは人生の終わりではないという事です。
これは私が体験したわけでは無いので正直分からないのですが、その社長のお話しや、その社長の知り合いで紹介されて何回か酒の席をともにした方達ですが、皆さん揃って『もっと早く自己破産するべきだった』。
との事でした。
中には5年以上も苦しんで借金を返済しているうちに、病に倒れてかなり苦労した方もいらっしゃいました。
まあ、皆さん基本的に正当な事業での借金で、それが会社の業績が悪化して借金を返済出来なくなった方ばかりですが、そういう真面目?
な方に限って、借金を借金で返済して行き、やがてもうどうにもならないというようなところまで行ってしまうらしいです。
ただ、この記事を読んでいる方は恐らく事業に失敗したり、その事業の成績が悪化して借金を返済出来なくなった方ではなく、収入が低くてそれを補うためにした借金が膨れ上がって借金が返済出来なくなった方が多いかと思われます。
まあ、中には上記に書いた遊興費を浪費して作った借金が返済出来なくなった方もいらっしゃるかとは思いますが、これは個人的な意見ですが仮に遊んだ末の遊興費の借金などでも、もうどうしても返済出来ないというような方は『自己破産』をするのは有りだと思っています。
まあ、遊んだ末での借金で、それを返済出来ないから自己破産というのは少々、虫が良過ぎる気もしますが、それはそれで仕方ないのかな?
と、思っています。
こんな記事を書いてはいますが私自信も20代の頃に借金を背負ったことが有りますから。
しかもそれは完全な遊興費でした。
まあ私の場合は確信犯ではなく、当時、勤めていた会社のメインバンクの担当者が勝手に私のキャッシュカードに今で言うカードローンの機能を自分の成績の為に勝手に付けてい他のです。
当時、私は結婚していたので家計は家内に任せていたのですが、自分のキャッシュカードで銀行のATMでお金をおろしていたのですが、その時に通帳は家内が管理していて、お金をおろしてもおろしても普通にATMからお金が出てくるので、てっきり口座にお金があるものだと勘違いました。
そんなある日家内から通帳を突き付けられ、その通帳の残高を見てビックリでした。
なんと預金残高がマイナス200万円超とか…。
現在だと当時の収入で200万円ものキャッシング枠というのは考えられないのですが、当時はその辺がかなり緩かったみたいでして?
で、月に一度顔を出す営業担当にこれはどういう事?
って聞いたらキャッシュカードにキャッシング機能を勝手に付けていたとか。
ですので営業担当に勝手にそんな機能を付けるというのはちょっと酷いのでは?
と言いましたが後の祭りで、手元に残ったのは200万円の借金のみ。
まあ当時は結婚したばかりで共働きだったのでその借金は2年少々でなんとか返済をしましたが…。
以来、借金をしたのはサラ金で50万円程度でしたが、30代以降は一切借金はしていません。
以前の記事でも書いた様に、身の丈での生活をしていますから、基本、借金とは無縁の生活をしています。
なので、遊興費で借金をしてしまう方の気持ちも少しは理解出来ますので全ての借金が…
それが例え遊興費だとしても責められる立場では無いからです。
なので、どのような借金であれ、自己破産というのは後ろ向きな選択ではなく前向きな選択で、誰にでも与えられる権利だとも思っています。
ただ…
生活苦で借金をするにせよ、遊興費で借金をするにせよ、その根っこの問題をクリアしないと自己破産した後にも苦しむことは目に見えていると思っています。
まあ、今は生活が苦しい方は世の中に大勢居るかと思われますので、それに関しては正直どのような方法が一番良いのかは分からないです。
でも借金の原因が遊興費の場合は生活を見つめ直して心機一転の生活を試みるしかないと思っていますが…。
ただ、遊興費にも色々有りますから、例えばキャバクラなどで散財している方は、それを絶ってしまえば良いだけのお話しで、そんなに難しい事ではないと思いますが、問題はギャンブルで借金をしている方です。
ギャンブルで借金をしている方は基本的にギャンブル依存症の方も多いかと思われますので、例え自己破産してもまた同じことを繰り返す可能性が大だと思っています。
まあ自己破産をすると、サラ金だろうが銀行カードローンだろうがまず借金は出来ないのですが、そういう方を対象にした闇金も存在しますからそういうところでまた借金を繰り返す可能性は高いと思います。
(そういった闇金業者は官報等を見て個人を特定してお金を貸し付ける誘惑をしてくるのだとかで要注意です!?)
基本的に一度自己破産をしたらその後7~10年は再度、自己破産は出来ません。
現在、借金を抱えていて、もう首が回らない方で、その方が自己破産を選択するのは、自己破産はある種の権利なので止めはしませんが、根本的な問題を解決する前に自己破産を安易にするのは考え物です。
でも、ある種の正当な理由での借金で、自己破産をしたのちにその後絶対に借金をしないという意思と解決方法があるならば自己破産も一つの手だとは思いますが、やはり根本的な問題が解決していない以上は安易に自己破産をするべきでは無いとも思っています。
まあこういう問題は非常にデリケートで難しい問題なのですが…
ただ一つ言えるのは、前述した自己破産した社長と、その社長が手助けして自己破産して再生している方々のお話しを聞くと自己破産というのは決して後ろ向きな判断ではなく、再生するための前向きな判断と思っています。
よく、自己破産すると現在の職業を辞めなければならないとかいう間違った話しを信じている方が多いと思いますが、自己破産をしても現在働いている会社に連絡が行くというようなことは基本無いそうです。
自分から自己破産したと言わない限りは基本、ばれないようですね。
(これは聞いたお話しなので真実かは定かではありませんから気になる方はご自身でお調べください。)
自己破産が決定して同時廃止と免責を受けると、国が発行する官報に自己破産した方の名前が載るようですが、基本、官報を見ている方はそうそう居ないと思いますから。
ただ、職種によっては自己破産するとそのまま続けられない職種や、転職をする時に就職出来ない職種もあるそうなので、そこは一度調べた上で、現在、自分の抱えている借金を無くすか、自己破産すると継続出来ない職種ならば、どちらが有効かという事を天秤にかけてから自己破産するか否かを決めた方が良いかと思われます。
正直、こればかりは私が体験した事ではないので分からないのですが、前述した社長さんや、その方の支援で自己破産をした方々のお話しを聞いた限りでは、自己破産は一つの選択肢で、決して後ろ向きな判断ではなく、あくまで再生するための前向きな選択であるという風に思います。
後は、現在、この記事を見て自己破産をするかどうかを考えている方は上記の事を考えた上でどうするのかを決めていかれたら良いかと思います。
ただ何度も言うようですが、この記事は私が体験したものではなくあくまで人から聞いた話しを記事にしていますので、最終的な判断はご自身で決断して頂きたいと思います。
この記事を読んで、自己破産をした結果失敗だった!?
というようなクレーム等はご遠慮下さいね。